当院の治療理念と方針
北京堂鍼灸蒲田では浅野式の鍼治療をしております。
この治療法は浅野周先生が考案したもので、木下晴都・朱漢章・高維濱・焦順発などの理論を総合した治療法です。
筋肉が収縮し続けて神経や血管を圧迫することで痛みが発生するという考え方のもと治療を行っており、
日常生活での使いすぎによる体の痛みのほとんどに効果があります。
なぜ筋肉が硬くなるのか
筋肉が強く収縮すると神経を圧迫して様々な不具合を起こします。
運動神経が圧迫されると痙攣が起きたり肩を回すなどの動作がし辛くなり、知覚神経が圧迫されると痺れや痛みを感じます。
本来は柔らかくて収縮性のある筋肉ですが、酷使による酸素不足、不完全燃焼による疲労物質の蓄積などが原因で筋肉が縮んで硬くなってしまいます。
例えば同じ姿勢で長時間のパソコン作業をしていたりすると、下を向いたままの姿勢が長時間維持されることとなり、筋肉が収縮し続け酸素不足に陥り、筋肉が縮んだまま伸びなくなってしまいます。
また、廃用性萎縮といって脳卒中・寝たきりなどで長時間動かないような場合も血流が悪くなり、筋肉が酸素不足となり硬くなります。
硬くなった筋肉は血管と同時に神経も圧迫するため痛みを発生させ、血流の悪さも相まってどんどん委縮し、自然には元の柔らかい筋肉には戻らなくなってしまうため、外部から刺激を与え、筋肉内の血流を戻す必要があります。
細い鍼と太い鍼の違い
北京堂蒲田ではマッサージや整骨院などでは治らなかったというような重症の方を中心とした治療を行っており、よくある鍼灸整骨院などで扱っている鍼よりも太めの鍼を使用しております。
細い鍼でももちろん筋肉内の血流は改善し、緩みます。
しかし日常的に強い痛みを感じるほど硬くなってしまった筋肉は細い鍼で多少緩めても数時間~1日もすればすぐ元の硬い状態に戻ることが多く、長期的な効果をほとんど感じることができません。
筋肉がかなり凝り固まっている人の場合、細い鍼だとそもそも刺さらなかったり、刺さったとしても中で曲がってしまう危険が高くなります。
鍼が中で曲がってしまうと内臓を傷つけたり目的の筋肉に入らなかったりします。
目的の筋肉に入らなければ緩まず、思った通りの効果を得られません。
こういったことから、重症の方には太めの鍼を使用したほうが安全で確実に効果を得やすいと考えています。
特に当院では身体の深部にある筋肉にもアプローチしていくので、ある程度の太さの鍼を使用してまっすぐ目的の筋肉に刺激を与えていきます。
響きとは
マッサージや鍼で悪いところに入ると重怠い感じがしたり痛みを感じます。
これを響きといい、硬くなっている筋肉にあたっている証拠です。
硬くなっている筋肉に鍼を入れると、その刺激に反応して筋肉が強く収縮し、その際に神経も圧迫し刺激が脳に伝わり痛みを感じます。これが響きです。
硬くない筋肉に鍼を入れても神経を圧迫するほど筋肉は収縮しないので、響きません。
なので鍼を入れたときに響いたということは筋肉が硬くなっているということです。
治療を始めたばかりの頃はまだ筋肉が硬いので響きも強いですが、治療を重ね筋肉が緩んでくると響きも弱くなり、最終的にはなくなります。
響きがなくなる頃には日常生活での痛みも感じなくなり、完治となります。
響きの感じ方は人それぞれで、気持ちいいと感じる人もいれば痛いと感じる人もいます。
重症の方ほど響きも強くなるので、響きが強すぎて辛いという方には鍼の本数を減らしたり刺激を減らしてなるべくお辛くないように治療を進めていきますが、その分治療効果も弱くなるので普通の方よりも治療回数が多くかかります。
当院ではこういった治療方針からどうしても響きは強めに感じますが、鍼の一時的な響き(痛み)より普段の痛みのほうが辛いという方や、治療院をいろいろ行ってみたけど治らなかった方、とにかく痛いので早く治したいという方には確実に痛みの原因となっている筋肉にアプローチして痛みを取り除いていくのでおすすめです。
ごく稀に鍼治療しても効果を全く感じないという人がいます。
この場合、腎臓結石などの病気があったり骨や軟骨、靭帯に異常があるなど痛みを出している原因が筋肉でない可能性が高いので、病院など他の治療や検査をおすすめしております。